2012年4月5日木曜日

Onlabイベントレポ:「サービスローンチ後の戦略について」

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昨日、Open Network Lab(第五期絶賛募集中とのこと!)で行われた
IDEOディレクターElle Luna氏とOneSheetの創業者Brenden Mulligan氏による「Startup Strategy」
に参加してきました。

そこでのBrendenさんの話が非常に参考になったので
まとめさせて頂きました。

忙しい人のためのBrendenさんの話

記事が長くなってしまったので、忙しい人向けに概要をまとめました。
ちょっと「嵐にしやがれ」風に書いてみました。(意味は全くない)

・サービスをローンチする時に「具体的なゴール」を決めやがれ。
・KPIは3〜5個に絞って、定量的に測りやがれ。
・KPIはシンプルな項目で可視化しやがれ。
・毎日チームにメールでKPIを送りやがれ。
・ユーザーへのアラートは重要なものだけにしやがれ。
・TechCrunchを気にしないようにしやがれ。
・ユーザー層がマッチするメディアに載ることを考えやがれ。
・サービス自体をシェアされやすいようにしやがれ。
・シンプルにフィードバックを集めやがれ。
・自動返信メールは「パーソナル」っぽくしやがれ。

Brendenさんの経歴

この自己紹介が後々事例として出てくるのでご紹介。

▼職業
アントレプレナー、プロダクトデザイナー、エンジニア、アドバイザー
※500Startupsのメンターさんです。Onlabのメンターもやっているとのこと。

▼参加してきたプロジェクト
ArtsitData
アーティストがイベント管理やファンとのやり取りをDashBoard化できるサービス
Sonicbidsにバイアウト
PhotoPile
Instagramの写真のフィードをPC上で見るサービス
MoriningPics
毎朝、昔撮影した写真がメールで送られてくるサービス
Onesheet
アーティストの各SNSの情報をひとまとめにできるサービス
Tiplist
その街で「やるべきこと」「やったこと」を残せるサービス

以下、プレゼン内容です。

サービスローンチ後に重要な、顧客分析やアクション


新しくサービスをローンチする際に重要なアクションは、5つあるとのこと。

1.ゴール設定


サービスをローンチすることは簡単になりつつあります。
しかしローンチ後に拡大していくことが非常に難しいです。
なのでローンチする時に
「なぜこのサービスをローンチするのか」
を自分に問いかけ、ゴール設定をする必要があります。

この時のゴール設定は
「○○な人が××万DLする」というレベルにまで
具体的に設定する必要があります。

そしてローンチする際に、3つ学びたいことを決めることが大事、
だそうです、

【具体例】


PhotoPile
・アイデアを形にする
・より簡単に楽しくInstagramの写真を共有
・バイラル・ループと自己顕示欲のテスト

MorningPics
・なぜ人がメールを開けるかを知りたい。
・そこそこの価値のメールの内容を送っても開けてくれるか
・referralマーケティング(≒クチコミマーケティング?)をテストしたかった

One sheet
・本当に開発とデザインのスキルがなくても綺麗なページを作れる。
・2分以内にサイトを立ち上げる
・コンテンツをできるだけ少ないコンテンツでウェブサイトを立ち上げたい。

Tiplist
・簡単に自分の街のレコメンデーションが共有する場所を作りたい
・Emailのリコメンドを無くしたかった
・UXの検証(綺麗なサイトを作りたかった)

上記の具体例のように、設定するゴールは
「世界を変えるゴール」ではなく、「フォーカスのあるゴール」
であるべきです。
なぜなら、後から世界は変えられるようになるはずだから。
とのことでした。

【まとめ】

・サービスをローンチする時に「具体的なゴール」を決めやがれ。


適切なKPIを選ぶ


お話では、何十個もKPIを確認する必要はなく。
「3〜5」の主要なKPIに絞って計測したほうが良い
とのことでした。

【具体例】

PhotoPile
▼目的
・アイデアを形にする
・より簡単に楽しくInstagramの写真を共有
・バイラル・ループと自己顕示欲のテスト
▼KPI
・ちゃんとローンチできたか
・PV/UU
・写真のClicks
・Twitterでシェアされた数

MorningPics
▼目的
・なぜ人がメールを開けるかを知りたい。
・そこそこの価値のメールの内容を送っても開けてくれるか
referralマーケティング(≒クチコミマーケティング?)をテストしたかった
▼KPI
・メール開封率
・購読停止率
・referrals(クチコミ発信者?)からのサインアップ数

One sheet
▼目的
・本当に開発とデザインのスキルがなくても綺麗なページを作れる。
・2分以内にサイトを立ち上げる
・コンテンツをできるだけ少ないコンテンツでウェブサイトを立ち上げたい。
▼KPI
・Onesheet作成数
・完全にカスタマイズされたOnesheetの数
・作成中に離脱した数

Tiplist
▼目的
・簡単に自分の街のレコメンデーションが共有する場所を作りたい
・Emailのリコメンドを無くしたかった
・UXの検証(綺麗なサイトを作りたかった)
▼KPI
・TipLists作成数
・TipListあたりのtip数
・1 ユーザーあたりのTipListとTips数


大事なのは、KPIは定量化できるものにすべき
とのことでした。

【まとめ】

・KPIは3〜5個に絞って、定量的に測りやがれ。


KPIを「可視化」する


データを可視化するためには、「シンプルさ」が大事。
マトリックスにしても「3×3」ぐらいで比較しないと
作業が大変になってしまう。
というお話をされていました。

具体例として、Instagramの要求検証は
「ユーザー数」「写真数」「コメント数」

「合計数」「昨日との比較(率)」「先週との比較(率)」
をかけ合わせた9項目だけしか見ていないそうです。

またチーム全員に、デイリーのメールを送付していたそうです。
そうすることでサービスの課題を共有できるとのこと。

あとユーザーへのアラートはシンプルに。重要な事柄のみで。
そうでないとユーザーが離れてしまいますよね…。

【まとめ】
・KPIはシンプルな項目で可視化しやがれ。
・毎日チームにメールでKPIを送りやがれ。
・ユーザーへのアラートは重要なものだけにしやがれ。


ローンチのためのプロモーション


最初に言っていたのが
「TechCrunchに載ることを気にしなくてもいい。」
ただ、
「自分のターゲットユーザーが利用するメディアに載ることがゴール。」
ということ。

以前、
Onesheet vs TipListで比較実験をしたことがあるそうで。

Onesheetはミュージシャン向けサービス。
TipListは旅行者向けサービスです。

Onesheetは
Techcrunchやミュージシャン向けメディアに掲載。
TiplistはわざとTechcrunchのみで訴求するように仕向けました。

結果は…。
Onesheetはある日、音楽系ブログメディアに掲載されてからユーザーが二倍に!
TiplistはTechCrunch掲載後に、トラフィックがすぐ低下してしまいました。

もう一つ言っていたことは
「サイト自体を共有したくなるような要素を入れてください。」
ということ。

今までローンチした各サービスでは、
Tweetボタンを置いて共有しやすくする仕掛けを
用意していたそうです。

Morinig Picsは427000回も(!)Twitterで共有されました。
またPhotoPileでは「友達3人を誘えば、優先的にサービスが使える」
というティザーサイトを作ったら、
会ったこともない100万人フォロワーがいるユーザーにつぶやかれ、
それが25回もRTされたとのこと。

【まとめ】

・TechCrunchを気にしないようにしやがれ。

・ユーザー層がマッチするメディアに載ることを考えやがれ。
・サービス自体をシェアされやすいようにしやがれ。


フィードバックを集める

最後はローンチ後、定量ではなくFeedbackを貰う方法。
最初はメールアドレスを公開して、そこからもらうだけで大丈夫。
サポートのEMailを通して、ユーザーが求めているものがわかるとのこと。

その時に気をつけることは
自動メール、自動返信は使うのは良いが、「パーソナルなメール」にする。
そうすると返信率が高くなるそうです。

例えば送信元をsupport@ではなく、人名@にする等。
実際にTiplistにサインアップすると届くメールは
「パーソナル」な文章っぽくするため、わざとスペルミスをしていたそうです。

他にも返信率を高める仕掛けとして
Onesheetにアカウントを作って、Onesheeとを作らないユーザーがいたら
「なんで作らないの?」的メールが来るようにしていました。

こうすることで、返信率が高く、33%が返信してきたそうです。

このようにシンプルに、ユーザーに問いかけることが大事。
とのこと。

こういうステップをたどると、
ユーザーが何をしているか、伸びているのか、うまく行っているのかがわかり、
次の機能追加や機能の改善や決定しやすくなるそうです。

【まとめ】

・シンプルにフィードバックを集めやがれ。
・自動返信メールは「パーソナル」っぽくしやがれ。



以上です。

長文失礼いたしました。

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