2012年5月20日日曜日

なぜ僕は「転職」を選んだのか。

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2012/5/15付で、私は新卒から二年間お世話になった
ヤフー株式会社を退職いたしました。

既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
2012/5/16付で面白法人カヤックに入社いたしました。

私はここ一年ぐらい「働く」ということを常に考えていたように思います。

就職活動の時以上に将来のこと、今の自分のこと、置かれている状況、
今の世の中の流れを真剣に見て考えたつもりです。

特に最近は「ノマド」「フリーランス」「起業」という言葉が流布していて、
独立を促す流れが強くなりつつあります。

そんな中で、
なぜ私はヤフーをやめたのか。
なぜ転職を選んだのか。

短い人生の中でも大きな転機だと思いますので、
記録として残しておこうかなと思います。
理由は大きく2つあります。

1.作りたかったから


私は自分でチームを率いて、プロダクトを作り、世に出したかったんですね。
でも、大企業だとそれがなかなかできない。
24かそこらの若僧にそんなことを任せる決断をすることは難しいでしょう。

ただ、これは僕の力量不足によるものです。
「こいつにサービスを1から作ることを任せてもいい」
と信頼させることができなかった。
それだけのアグレッシブさやアピール力や
スキルが無かったことが原因です。

ただ、そこを意識したとしても、
越えなければいけないハードルが多過ぎると感じました。

今でこそ「爆速化」「Be Wild」といった言葉に代表されるように
承認フローも短くなり、以前よりかはハードルが少なくなりました。
役員の方々が一斉に変わる、という発表があった時は
素直に「すごい!」と感動しましたし、
辞める時に後ろ髪引かれる思いはありました。

だだ、社員が約4000人!の組織ですから
完全に変化するまでには時間がかかります。
また、その変化を促進させたり、
変化を待つ時間は自分には無いと感じたんです。

僕は僕なりに30歳までのプランがあるのですが、
30までにいくつか自分がマネジメントして作ったサービスを
世に出したかった。
それをヤフーで実現することは難しいと僕は判断しました。

「爆速化」な企業じゃなくて、
「爆速」な企業に行きたかった。

面白法人カヤックの企業理念は「つくる人を増やす」
まさに、自分の課題を解決してくれる理念ではないかと思いました。
もちろん理念に乗っかるだけではなく、
自分で実践をして価値を生み出していきたいです。

いきなりサービス作れるとは思っていないので、
信頼されるように実直に仕事をしていきます。


2.自信が無いから


今起業して、上手くいく自信が無いです。
事実として、僕は仕事での成功体験はまだ無いと思っています。
逆に、大失敗もできていないなぁと。

ゼネラリストとしても、スペシャリストとしても
足りないものだらけです。
※将来はゼネラリストなスペシャリストでありたいと思っています。

起業するとしたら、「自信」って必要だと思うんです。
あるいは「覚悟」という言葉なのかもしれませんが。

「俺はこれでやっていくんだ」というものが無いと、
軽々しく「起業」すべきじゃないと思うんですよね。
少なくとも僕はできない。
これは僕の弱さでもあります。

自分が人生をかけられるような何かを探したい。
成功体験を作りたい。
そのために、僕はまだ「会社」という組織の中で
修行をしたいと思っています。

以上が理由です。


強調して言いますが、
大企業はダメだとか、ベンチャーは最高とか、起業はマジCool!とか
そういう安易な感じで決めてないです。

ベンチャーだからサービス作れるだろうとか、
そういう考えもさらさらありません。

着実に信頼を作り、仕事を任されるという流れは
企業の規模に関わらず、本質的に同じだと思います。

だから社内でも社外でも信頼出来るように
学び続け、実践し続け、大成功のために失敗していこうと思います。


頑張るぞ!

2012年5月16日水曜日

【Startup Weekend Tokyo】なぜ僕達のチームは優勝できなかったか

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Startup Weekend Tokyoが終わりました。
前回もそうでしたが、頭でわかっていることでも
やってみるといかにできないかを痛烈に感じました。

前回は2位で、
今回は審査員特別賞を頂くことができました。
Club86にて顧客開発の講座が無料で受けられるとのこと!)

賞をいただけたことは素直に嬉しく、
また本当に素晴らしい人達に出会えました。

最終日の後にチームで飲み会に行った時に、
大フィードバック大会になり、
結構辛辣な意見が出たにも関わらず、みんな笑顔になったのを見て
本当に素敵な人たちと出会えたなとつくづく思いました。

しかし優勝できなかったことは本当に悔しいです。
特にヒアリング等で色んな方にご協力いただいたのに
申し訳ないな…と心から思いました。

なぜ優勝できなかったのか、
それを「リーン・スタートアップ」にも書いてある
「5回のなぜ」で掘り下げてみたところ、
このようになりました。

※あくまで個人的な分析です。

Why1:審査員を納得させられなかった


私たちのサービスは「登録して待つだけで、内定がもらえるサービス」
というタグラインでした。

詳しく説明をすると、
課題     :中小企業が新卒採用する際に応募者が集まらない
ターゲット  :中小企業、就活中の大学生
ソリューション:登録して待つだけで、企業から食事会の招待状が来て、面接に進める!
というものでした。

このソリューションに納得して頂けなかったように思いました。

特にQLiveの質問を見ると、「なんでそれで中小に応募が来るの?」
というようなものが多かったと思います。

Why2:ソリューションの納得感が薄い


なぜ納得できなかったのか。

それは、ソリューションの納得感が薄いからだと思いました。

課題に対しては「確かにそうだよね!」という意見を
多くの方からいただけたのですが、
ソリューションに対しては、「何も言われない」という
一番よろしくない状況でした。

ちなみに私たちのチームはプレゼンが上手くいかずに
時間切れになったのですが、じゃあ時間があったら
伝わっていたかと考えると、
そもそもプレゼン自体の納得感が無かったのではないかと思います。

もちろん次回があれば、プレゼンの練習、何度もします。

Why3:根拠がない


なぜソリューションの納得感が薄かったのか。

それは、このソリューションは課題を解決するはずだ、
という根拠が薄かったからだと思います。

なぜそのソリューションが課題を解決するの?
という根拠をほとんど提示することができませんでした。

特に学生がなぜそのサイトに登録するのか、
というところの根拠が無かったな、と思います。

Why4:仮説の検証不足


なぜ根拠がなかったのか?

それは、仮説の検証不足だったからだと思います。

採用担当者からはお話を聞くことができ、
「もし学生が集まるのであれば」このサービスは使いたい
という声を頂くことはできました。

ただ、これは「ニーズの検証」に近いものであり
「サービスが成功するかどうかの検証」ではありません。

特に学生側の検証が足りていませんでした。

・学生は、就活が辛いから、待ってるだけでオファーが来るというのは嬉しいはずだ。
・学生は、無料でご飯を食べれるのであればサイトに登録するはずだ。
・学生のFacebook情報を元に中小企業は欲しい人材を探せるはずだ。

この3つの仮説の検証が無かったなと思います。

ここをもっと検証できていれば、
もっと納得感のあるソリューションになっていたのかなと思います。

Why5:コミュニケーション不足


なぜ仮説検証不足に陥ったのか。

それは、コミュニケーション不足によるものだと思います。

今回のゴール、やり方、考え方の共有、進捗の共有というものが
チームでできていなかったと思いました。

今回のゴールは、良い事業を作ることなのか?優勝することなのか?
やり方はどうするのか?
各々の考え方はどうなのか?本当に全てを共有できていたか?
進捗はみんながみんな把握していたか?

思い返すと、あらゆることの意思疎通と共有が
できていなかったなぁと思いました。
そのために時間が余計にかかり、
仮説検証に時間がとれていなかったのかなと思いました。

次回以降どうすればよいか?

1.ゴールを決める。
2.やり方を決める。
3.進捗管理をしっかりとやる。

この3つかなと思ってます。
(アタリマエっちゃアタリマエのことなんですが…)

1.ゴールを決める


ゴールを決めないと、どこまでやればいいかの判断がつかずに、
破綻をすると思います。
今回で言えば、「優勝するため」の戦い方と
「良い事業を作るため」の戦い方は
違うと思います。(SWT内では、の話です。)

今回は「優勝するため」ということに決めて、
それには何が必要かということを洗い出した後に、
走り始めたほうが良いのでは、と思っています。

良い事業を作るためであれば、徹底的に仮説検証をして、
その結果を発表するという形でもいいと思うんですね。
そのほうが、「あ、こいつら本気だな」というのがわかって
投資とか支援の話も来やすいのでは、と思ったり。

だから、最初にゴール設定するべきだと思います。
1時間もかからないんじゃないですかね…?

2.やり方を決める


というか、「リーンスタートアップ」をやっぱりみんなで読んで、
これを実践する場としてとらえるべきじゃないかな、と思ってます。
(現時点では)

やっぱり、今スタートアップするにあたり、
一番確実に「立ち上げられる方法」だと思ってます。
だから、早くやってみたい。
でもやりきれなかったなぁと思ってます。

だから、学校の教科書を実践するみたいに、
ひたすらリーンスタートアップをやって、
一回転させるというのが、正しいやり方じゃないでしょうか。

3.進捗管理をしっかりやる。


ゴールが決まって、やり方が決まったら、
あとはやるのみ、なんですが
やはり頻繁にコミュニケーションをとりあって進捗管理をしないと
特にチームの人数が多いとバラバラになります。

これもまぁあたりまえっちゃ当たり前なんですが、
できないんですよ、いざ本番になると。

結論:やっぱりマネジメント大事


ビジネスコンテンスト(SWTはビジコンかどうか微妙ですが)って
アイデア勝負になりがちですが、
なんだかんだ「マネジメント」なんだと思います。

その結果、オリジナリティがあって本質的なアイデアのソリューションになると
本当に良い「ビジネスモデル」になるのかなと思ってます。
「リーン・スタートアップ」でも、
これは「マネジメント手法だ」といってますし。

まぁ、こうやって理想を語るのは簡単なので
実践で生かせるように頑張ります。

2012年5月12日土曜日

【Startup Weekend】なぜ僕はピッチに失敗したのか

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今日、スタートアップウィークエンドに出場してきて
自分のアイデアをピッチしました。

「教えあう事で、語学学習におけるSpeakingの相手を見つけるサービス」
というコンセプトのアイデアでした。

……たった一票しかもらえませんでしたorz

悔しいのですが、良い学びにするためにも
このピッチがなぜ失敗したのかと、成功例の分析を
自分なりにしてみます。

失敗した理由


1.サービスイメージを正確に伝えられなかった


自分のコンセプトを正確に伝えられなかったな、と思います。
言うなれば、PenPal探し系サービスのSpeaking版のイメージだったのですが、
「教える」「教育」というワードで説明してしまったので、
異なるイメージを伝えてしまったな、と反省しています。

あと、「このサービスでSpeakingができるようになりそうだ」
というイメージを湧かせることもできませんでした。

2.ピッチでの焦り


めっちゃ焦りました。
1分のピッチの練習を何回もしたのですが、
焦って50秒ぐらいで終えてしまいました。
よくやるんですよね、これ…。

3.自信を見せること


自信を持って話すことができませんでした。
言う内容をもっと絞って、ゆっくり話すべきでした。

4.問題に共感してくれる人が少なかった


英語学習をしている人だと特に、Speakingの練習って課題だと思うんですね。
相手が見つからない。相手が見つかっても、話すことが恥ずかしい。
英会話学校はお金がかかってしまう…。
そこの課題があまり共感されなかったように思います。

ただ、語学学習を誰しもやったことがあるはずなので、
なぜそこが刺さらなかったのかを分析しなきゃなぁ、と思いました。

そもそも課題は、Speakingの実践の場の不足ではなく、
Speakingの練習をするためのモチベーションが湧かないこと
なんですかね…。


次回、もし同様の機会があったら

・サービスイメージが湧くような表現をする。
・言葉を少なくし、ゆっくり話す。
・人を相手にピッチの練習をする。
・もっと課題を突き詰めて調査する。

ということをします。

以上反省の意味を込めて。